頭痛にロキソニンが効かないの病態と治療についての解説

頭痛にロキソニンが効かないの病態と治療についての解説

頭痛が起きて薬飲んだけど効かないのはなぜなんだろう?
どの薬を飲めば頭痛が治まる?
まず薬で治らなった頭痛はほかの病気は隠れてない?

安静的な頭痛で悩んでいてロキソニンなど頭痛薬を常備されている方も多いのではないで しょうか?痛み止めを飲んでも効かない頭痛や痛みが続く場合はその他病気の可能性もあ ります。

今回はどのような頭痛はロキソニンが効くのか、どのような頭痛が効かないのかなど頭痛 の病態の把握と治療について説明していきたいと思います。

頭痛の病態について

頭痛のメカニズムは頭の内側や外側にある血管や頭につながる神経が圧迫、炎症、むくみ など刺激を受けたり、頭や首の筋肉が伸び縮みしたりすると、それぞれの部位で痛みの刺激 を受け取る部分が反応して発症します。

こうして起こる頭痛には一時性頭痛と二次性頭痛に分けられます。

一時性頭痛とは

多くの方の頭痛はこちらの頭痛になります。
頭痛のタイプとして

  • 片頭痛(血管性頭痛)
  • 緊張型頭痛(筋肉収縮性頭痛)
  • 群発性頭痛

となります。

片頭痛とは 現在の所、原因ははっきりとしていませんが三叉神経という脳から派生している神経へ 刺激が伝達し、血管の拡張、炎症が起きているのではといわれています。

片頭痛は起こる前に

  • 目の前がチカチカする
  • めまいがする

というような前兆が出現することが多いです。

20 代~40 代の女性に多く月経やその前後に症状が出ることが多いとされていますが男性 でも出現します。

上記にある原因となる根本的な原因としては

  • ストレス
  • 緊張
  • 疲れ空腹
  • アルコール
  • 寝不足
  • 人込みや騒音
  • 天候の変化

が挙げられます。

症状として

  • 頭の片側 or 両側が脈を打つような頭痛
  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 光や音、匂いに敏感になる

ことが挙げられます。

緊張型頭痛とは

一時性頭痛の中でも一番多いとされます。 主な原因としては頭や首、肩の筋肉の緊張によって血行が悪くなることとされていますが、 ストレスなどの神経的な緊張が引き金になることもあると考えられています。

なお、緊張型頭痛の方は片頭痛を併発することもあります。

上記にある原因となる根本的な原因としては

  • ストレス(身体的、精神的ともに)
  • 顎関節症
  • 長時間の同じ姿勢運動不足
  • 眼の疲労

が挙げられます。

症状としては

後頭部、こめかみ、おでこを中心とした頭の重さ、圧迫感、締め付けられるような頭痛 ・光 or 音のどちらかに過敏になることが挙げられます。

群発性頭痛とは

原因は明らかになってはいませんが目の後ろにある太い動脈が拡張し、その周囲に炎症が 生じ、神経を圧迫しているのではないかと考えられています。

上記にある原因となる根本的な原因としては

  • 飲酒
  • 喫煙
  • 血管拡張剤の服用気圧の変化

が挙げられます。

症状としては

頭の片側に頭痛が出現 、それと同じ側の目や鼻、耳などに異常が現れる (目の充血、涙、鼻水、鼻づまり、まぶたの下垂) 、1 日に 2~8 回繰り返される
、数日から 3 か月程度続くことが挙げられます。

二次性頭痛とは

昨日は寝不足だったやちょっと飲みすぎたなど原因となるようなことが特に思い当たらず、 頭痛がある方が次の条件に当てはまる場合は二次性頭痛の可能性があり、注意すべき原因 の病気が隠されているかもしれません。

  • 今までに感じたことのない痛み
  • 突然痛みが出現し、時間がたつごとに症状が悪化する場合
  • 頭痛が何度も起こり、最初と比べて痛みが強くなっている場合
  • 頭痛とともにめまい、吐き気、嘔吐が出現した場合
  • 頭痛とともに目の見えにくさや手や足の動きにくさを感じるなどの体に異変が出た場合
  • 頭痛とともに発疹や熱が出現した場合

です。

可能性としてある病気が

  • くも膜下出血
  • 脳出血
  • 脳腫瘍
  • 慢性硬膜下血腫
  • 髄膜炎
  • 脳炎

が挙げられます。

ロキソニンが効く頭痛と効かない頭痛

長々と頭痛の種類や説明をしてきましたが、ここからはロキソニンとはどんな薬か、 本題のロキソニンが効く頭痛と効かない頭痛を説明していきます。

ロキソニンとは

プロスタグランジンという発痛物質の生成を抑制する薬です。 そしてプロドラッグといわれる種類の薬です。

プロドラッグとは

胃への刺激を和らげるため未変化体のまま胃を通過し、体内に吸収されたタイミングで 活性型となり効果を発揮する薬のことです。

ロキソニンは非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)に分類されます。

プロスタグランジンとは

痛みや発熱、炎症などで体の中で生成される発痛物質です。 アラキドン酸からシクロオキシゲナーゼという酵素が用いられてプロスタグランジンを生 成します。

プロスタグランジンはブラジキニンという痛みを感じる神経を興奮させる作用があり、 そのブラジキニンを増強させる効果があります。 そのためロキソニンではこのプロスタグランジンを抑制します。

ロキソニンが効く頭痛と効かない頭痛の分別と治療 結果としてロキソニンが効かない頭痛は二次性頭痛です。

その理由として脳、脊髄での出血などが原因だからです。 例としてクモ膜下出血の場合、脳の動脈瘤が破裂し脳内に血液が流れ込み急激に脳内の圧 力が上がることで痛みが出現します。

そのため、それを取り除かないと痛みがなくならないため効果がありません。

ロキソニンが効く頭痛は一時性頭痛となります。 緊張型頭痛が特に効くとされているのですが その理由として、姿勢が悪いことで血管が圧迫されることで体の筋肉などの組織が損傷さ れます。

そうすると上記のプロスタグランジンとはの部分で説明した状態が起きてしまい ます。そのためロキソニンが有効となります。

まとめ

一時性頭痛と二次性頭痛に分けられる頭痛 一見同じ頭痛ですが、原因が全く違い、最悪の場合死の可能性もあります。

また、片頭痛や群発性頭痛は一時的に痛みは減っても治ることは少ないです。 今は、専用の治療があります。

日本人は特に頭痛を感じることが多いですが、何か普段と違うと感じたり、この記事を読ん で不安になった方、普段から頭痛に悩んでいる方は是非一度医師のもとを訪ねてみてくだ さい。

医師が最良の選択をしてくれます。