これを読んでおられる方は手足の痺れに悩まれているのではないでしょう か? 手足の痺れが突然出てくることで不安にもなりますし、1日でも早く治りた いと思うのは当然のことです。
そんな手足の痺れですが、様々な疾患が原因で起こる症状でもあるので、ご 自身がどのような状態なのかを把握する必要があります。
手足の痺れについての病態を詳しく知り、適切な治療を受けることで手足の 痺れを軽減することができます。
今回の記事では、手足の痺れの病態と治療について解説をしていきます。
手足の痺れの病態について
痺れの痺れの病態について解説します。 痺れは大きく分けると2つの種類に大別されます。
- 感覚の異常
- 運動麻痺
感覚の異常というのはイメージしやすいところでいうと、正座をした後の ジーンとする状態です。 これは足を通過する神経が圧迫されることで、脳に行く神経の伝達がうまく いかなくなって起こります。
運動麻痺とは力が入らなくなってしまうことで動きにくさが出たり、時には 完全に動かなくなってしまう状態です。
これは運動の指令をする経路が障害されることで、神経の伝達がうまくいか なくなって起こります。
この2つが痺れの病態ですが、一般的に多いのは感覚の異常です。
神経が通る際に何らかの原因で神経に圧迫や、伸ばされるような牽引の刺激 が入ることで感覚の異常が起こり、痺れが起こってしまうのです。
手足の痺れが起こる原因
手足の痺れが起こる原因について解説していきます。
手足の痺れが起こる原因としては、以下の疾患が関わることが多いです。
- 椎間板ヘルニア
- 胸郭出口症候群
- 頸椎症
- 脊髄損傷
- 脊柱管狭窄症etc.
これらの疾患に共通しているのは、神経が通過する時に圧迫の刺激が加わる ことです。 神経が圧迫の刺激が入ることで神経が異常興奮を起こしてしまい、痺れや痛 みなどの症状が起こるのです。
それ以外にも内科疾患や精神疾患で手足の痺れを起こすこともあり、代表的 な疾患は下記のものになります。
- 糖尿病
- 脳梗塞
- 更年期障害
- 閉塞性動脈硬化症
- うつ病etc.
痺れといえば神経というイメージが強いですが、中には血管の問題で痺れが 起こることもあります。
ですので痺れだから神経というわけではなく、様々な要因で痺れは起こるということを覚えておきましょう。
手足の痺れの診断について
手足の痺れの診断について解説します。
代表的な検査方法は以下のものになります。
- 問診
- 痺れの出ている部位の確認
- レントゲン
- MRI
- CT
- 腱反射etc.
まずはいつから痺れが出ているのかを問診で聴取し、痺れが出ている部位を 確認していきます。
そこからレントゲン、MRI、CTなどの画像検査を行い椎間板ヘルニアなどの 疾患がないかを調べます。
そしてどの領域で痺れが出ているかによっては、打腱器といって腱を専用の 器具で叩くことで神経の反射がちゃんと出るかどうかを調べます。
これらを総合して手足の痺れが起こっている疾患を見つけて診断をしていきます。
仮に内科疾患が疑われる場合には、内科での受診も促すこともあるのでご了承ください。
手足の痺れの治療について
手足の痺れの治療について解説していきます。
手足の痺れの治療は基本的に薬物療法、注射、手術などがあります。 それぞれの項目について解説していきます。
薬物療法
手足の痺れを軽減させるには、基本的には薬を使って症状を落ち着かせる方 法が多いです。
ビタミンB、ビタミンEなどのビタミン剤などを服用することで神経の修復を 助け伝達がよくなり、痺れ感が和らげることができます。
それ以外にもメチコバールという薬が有名で、糖尿病や麻痺や痺れなどの神 経症状に対して処方されることが多いです。
いずれの薬にしても、医師から診断を受けて処方されるものがほとんどです ので医師に一度診ていただくことをお勧めします。
注射
手足の痺れは血管からくる場合もあります。 これらの問題に関しては薬を服用する以外にも、注射をして血流を改善させ ることで痺れ感を和らげることができます。
これに関しても医師からの診断を元に治療を進めていくことをお勧めします。
手術
手足の痺れの治療の第1選択肢で手術をすることはほとんどありません。
しかし、椎間板ヘルニアの重症例や頸椎症の重症例になると、手足の痺れだ けではなく力が入らなくなったり、感覚が無くなってしまうなどの症状が起 こる場合もあります。
このような場合では保存療法(手術をしない治療)では改善が難しいので、 手術を選択せざるを得ないケースもあります。
もちろん手術に関しては医師が詳しい説明をしてくださいますので、しっかりと納得をされた上で治療を進めていくことをお勧めします。
まとめ
さまざまな原因で発症する手足の痺れ。
先ほども書いたように手足の痺れの第1選択肢で手術を行うことはほとんど ありません。 まずは薬物療法を中心に経過を追いながら治療を進めていきます。
手足の痺れが何由来で来ているのかをしっかりと調べてから治療を行うこと で、手足の痺れの症状軽減につながります。 そのためには医師とともに治療を進めていくことが最良の選択と言えますの で、手足の痺れでお困りの方は一度医師にご相談ください。
辛いと思いますが一緒に頑張りましょう。
