膝痛とは
膝の痛みは様々な要因で起こります。 立ったり座ったりで痛くなったり、膝を捻ったりぶつけたりなどの外傷で痛 くなったり、加齢とともに骨が変形を起こして痛くなったりとさまざまな原 因で膝の痛みは発生します。
当院では膝の痛みや重篤な症状に悪化しないように適切な検査や様々な治療 の選択肢を提供しております。まずは詳しく検査し膝の痛みの原因を探ることが重要です。
膝痛の原因となる病気とは
膝の痛みは様々な要因で起きますが一般的には4つの病気があります。変形性膝関節症、半月板損傷、靭帯損傷、オスグッドシュラッター病の痛みの4つになり、どれも原因をはっきりさせていくことで症状の治療を行うことができます。
変形性膝関節症の症状
変形性膝関節症とは、関節のクッションの役割を担っている軟骨がすり減っ てしまうことで膝に痛みを起こす疾患のことを言います。 主に加齢が基盤となって起こる疾患で、軟骨がすり減ってしまうことで骨が 変形し膝の関節周囲に炎症が起きてしまいます。
以下のような症状がある場合は、変形性膝関節症を発症している可能性が高 いです。
- O脚の変形が出てきた
- 膝が腫れて水が溜まっている
- 正座のように深く膝を曲げることが出来ない
- 動き始めに膝がこわばるようになってきた
変形性膝関節症の診断・検査
変形性膝関節症の診断は、主にレントゲンによって行います。 変形の程度を見るにはレントゲンが一番有用であり、レントゲンによって確 定的な診断をしていきます。
その他にも問診、関節の可動域の確認、O脚変形の有無、痛みがある場所の 確認なども行なっていきます。
画像診断以外にも徒手検査をすることによってある程度病態を把握すること ができますので、色々な検査を駆使して総合的に判断をしていきます。
半月板損傷の症状
半月板損傷とは、膝の関節のクッションの役割を担っている半月板という軟 骨が損傷して膝に痛みを起こす疾患のことを言います。 スポーツなどで膝を捻ったり、膝に負担のかかる動作を繰り返し行うことが 原因だと言われています。
以下のような症状がある場合は、半月板損傷を発症している可能性が高いで す。
- 膝の曲げ伸ばしをすると引っかかる感覚がある
- 膝が腫れて水が溜まっている
- 長時間歩くことが出来ない
- 膝が突然動かなくなることがある(ロッキング現象)
半月板損傷の診断・検査
半月板損傷の診断はMRIによって行います。
レントゲンでは骨の状態しか見ることが出来ないため、半月板の状態を見る ことは出来ません。そのためMRIを行うことで、半月板の状態を把握するこ とができ、病態自体も把握しやすくなります。
画像診断以外にも問診や徒手検査を行うことによってある程度病態を把握す ることができますので、色々な検査を駆使して総合的に判断をしていきま す。
靭帯損傷の症状
靭帯損傷とは、膝の関節を保護している靭帯が損傷して膝に痛みを起こす疾 患のことを言います。
膝の靭帯は大きく分けて4つあり、関節の内部にある前十字靭帯と後十字靭 帯、膝の内側にある内側側副靱帯、膝の外側にある外側側副靭帯が存在しま す。
それぞれの靭帯で症状は若干異なりますが、これらの靭帯は主に膝を捻った りなどの外傷が原因となって損傷します。
以下のような症状がある場合は、靭帯損傷を発症している可能性が高いで す。
- 膝が痛くて動かせない
- 膝の曲げ伸ばしが出来ない
- 膝が抜けて膝崩れを起こしてしまう
- 膝が腫れて水が溜まっている
靭帯損傷の診断・検査
靭帯損傷の診断ではMRIによって診断をします。
半月板損傷のところでもお伝えしたように、レントゲンはあくまでも骨しか 写すことが出来ません。そのためMRIを行うことで、靭帯の状態を把握する ことができ、病態自体っも把握しやすくなります。
画像診断以外にも問診や徒手検査を行うことによってある程度病態を把握す ることができますので、色々な検査を駆使して総合的に判断をしていきま す。
オスグッドシュラッター病の症状
オスグッドシュラッター病とは、すねの骨である脛骨の脛骨粗面という場所 が変形を起こすことで膝の痛みが起こる疾患のことを言います。
多くの場合は10代のスポーツをしている男の子が発症しやすく、太ももの筋 肉である大腿四頭筋の強い牽引力によって骨に持続的なストレスが加わるこ とが原因だと言われています。
以下のような症状がある場合は、オスグッドシュラッター病を発症している 可能性が高いです。
- すねの骨が出っ張っている
- 膝の曲げ伸ばしをすると膝が痛い
- すねの骨を押すと強い痛みがある
- 激しい動きをすると強い痛みが出る
オスグッドシュラッター病の診断・検査
オスグッドシュラッター病の診断では、レントゲンと問診によって診断をし ていきます。
オスグッドシュラッター病は脛骨粗面という部分が変形する疾患なので、レ ントゲンを撮ることで変形の有無を見ることができます。
さらに問診をしていき、スポーツ中の痛みの有無や、スポーツ以外での痛み が出るかどうかを聴取していくことで診断することができます。
様々な要因で膝の痛みが出てきますので違和感や痛みがありましたら無理をせず一度、ご来院していただき検査を行うことをお勧めいたします。
膝の痛みには様々な原因が関係し起きております。また、年齢や日常的に行う動作によっても膝の痛みの原因が変わってきます。正しく検査し治療やリハビリを行うことで治していくことができます。