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骨粗鬆症の症状は若い頃の習慣も関与している!?骨粗鬆症予防のために今できること
骨粗鬆症は高齢者がなるものでしょ?
若い人には骨粗鬆症は関係ない。
骨粗鬆症は、高齢者がなるものだと思っている人も多いのではないでしょうか。
実は、若い頃からの習慣も骨粗鬆症に関与します。また、若い人でも骨粗鬆症になる可能性もあるため、注意が必要なのです。
今回の記事では、骨粗鬆症の症状と若い時の習慣の関係性について解説していきます。
若い人も骨粗鬆症に!?
骨粗鬆症は、高齢者だけの病気ではありません。
若い女性を対象に調べた研究では、骨密度の平均値の85%以下の数値しかない人は、全体の17%にも上る結果となっています。
つまり、若い頃から骨が弱い人がいるということです。
若い人で、骨が弱い人の傾向を調べてみると、身長が低く、体重も少なく、BMIも低い傾向がわかっています。対照的に、骨の強度が強い人は、体重が多く、BMIも数値が高い傾向にありました。
つまり、体重も骨の強さに関与しているということが言える結果です。
栄養の摂取状況も骨の強さに影響を与えます。
研究では、骨密度が低い人たちの栄養摂取状況を調べていますが、エネルギーやタンパク質の摂取量が低い傾向があるのがわかりました。
また、カルシウムも1日の摂取基準量に35%ほど足りない結果となっており、骨を作るための栄養素が、さまざまな面で不足していることがわかります。
さらに、骨が弱い人は、運動を行っている人が少なく、運動が嫌いな傾向にあることもわかっています。
骨粗鬆症の予防には、適切な体重管理、栄養摂取、適切な運動が必要とされています。
若い人に対しての注意点も同じで、適切な体重が維持されず、栄養摂取が不十分で運動を行わないと、骨は弱くなってしまう傾向があることがわかりました。
若い人でも、さまざまな要因で骨が弱くなってしまうことが、お分かりいただけたと思います。骨が弱くなるということは、もちろん骨折してしまう可能性も高くなるということです。
研究では、骨折の頻度についても調べられており、骨が弱い人では、骨折の頻度も高くなっていることがわかっています。
若い時に気を付けることは?
ここまで、若い人も骨が弱くなる可能性について解説してきました。
結局、若い人はどんなことに気をつければ良いのでしょうか?
項目別に解説していきます。
適切な体重の維持
特に若い女性に言えることですが、適正体重を下回らないようにする必要があります。
適正体重とは、「身長(m)」×「身長(m)」×22で求められます。
「綺麗になりたい」、「痩せてみられたい」という願望はあるとは思いますが、適正体重を下回り、骨や健康に影響が出てしまうと、元も子もありません。
特に骨は、思春期に多くつくられ、20歳ごろにピークを迎え、その強度が40歳ごろまで続きます。
なので、思春期にどれくらい骨を強くできるのか、ということが一つのポイントでもあります。思春期の過剰なダイエットは、人生の長い期間に影響を及ぼす可能性があります。
なるべく、適正体重を維持できるようにしていきましょう。
栄養バランスを考える
骨を強くするためには、栄養バランスも重要です。
基本的にバランスの良い食事を心がけていただき、カルシウムを少し補う程度の食事でも若い人は十分です。特にカルシウムは不足しがちなので、サプリメントで補うことも良いでしょう。
しかし、食事の用意が面倒で、インスタント食品やカップ麺、コンビニのご飯など、加工された食品ばかりを食べてしまうと、摂取したカルシウムやミネラルが体内から排出されてしまいます。
栄養を摂取しているつもりでも、体のためになっていなということにもなりまねません。
できるだけ手作りの、バランスの取れた食事をするように心がけてください。
できるだけ運動をするように心がける
骨が弱い人は、運動が嫌いな傾向があることを解説しました。
最近は便利な世の中になり、欲しい商品はインターネットで購入ができ、食事も宅配してくれるため、外に出なくても普通に生活ができる環境が整いました。
また、パソコンで仕事ができるようになっているため、在宅ワークも可能になっています。
便利な世の中になったことは良いですが、骨は、重力がかかる刺激がないと強くなりません。
動かない期間が続いてしまうと、骨はどんどん弱くなってしまいます。
研究では、座っている負荷よりも立っている負荷をかけた方が、血中のカルシウム濃度が低く、骨に多くのカルシウムが取り込まれているという結果が出ています。つまり、重力に逆らって立つ、体で重力を受け止めるという行為が、骨を丈夫にしているという結果になっています。
まとめ
今回の記事では、骨粗鬆症の症状と若い時の習慣の関与について解説してきました。
特に若い女性に言えることですが、思春期の過剰なダイエットや栄養不足、運動不足が原因で、骨が弱くなってしまうことがお分かりいただけたと思います。
骨粗鬆症は、高齢者だけの問題ではないということです。
骨形成は思春期にピークを迎えますので、そこでいかに骨を強くできるかが、40代以降に骨粗鬆症を発症するのかに影響すると言っても過言ではありません。
適正体重を意識しつつ、体に良い食事や運動を取り入れていきましょう。

・広田孝子, et al. “若年時からの骨粗鬆症の積極的予防法.” 体力研究 77 (1991): 113-121.
・林泰史. “骨粗鬆症と運動.” 体力科学 43.2 (1994): 195-199.