骨粗鬆症検査の数値は正常ですか?50代からは骨密度チェックを
骨粗鬆症検査の正常な数値はどれくらい?
どうやったら骨密度の数値を知ることができるの?
骨粗鬆症の検査を行なっても、どれくらいの数値が正常なのか、判断がつかない人も多いことでしょう。
検査だけ行なって、よくわからないままにならないように、正常な数値について理解しておくことは大切です。
今回の記事では、骨粗鬆症検査の数値について解説していきます。
Contents
骨密度の数値
骨密度の数値は、若者成人との比較を見ます。
若者成人の平均骨密度と比較して、骨密度が80%以上であれば正常、70~79%であれば骨量が減少していることを意味します。
骨密度が70%以下になると、骨粗鬆症の疑いがあるのです。
骨密度の検査結果は、わかりやすいグラフで渡されます。
検査結果には過去のデータも記載されるため、過去のデーターと比較して、自分の骨密度がどのようになっているのか確認し、治療の効果を判定することもできます。
もし、治療効果が出ていないようであれば、医師と相談しながら薬の変更を考えてみたり、運動習慣や食事の習慣を見直してみたりしても良いでしょう。
骨密度を測る方法
骨密度を測る方法は、3種類あります。
二重エネルギーX線吸収法(DXA)
X線を使って骨密度を検査する方法です。
寝た状態で、立膝の姿勢と、足を伸ばした姿勢で骨密度を測定します。
骨密度を測定する部位は、足の付け根と腰骨です。
検査は30秒~1分程度で終わります。
MD法
アルミの板の上に手を広げて置き、レントゲン撮影を行なって、骨密度を測定する方法です。
普段、病院等で使用しているレントゲン機器で測定ができるため、比較的簡単に測定を行うことができます。
定量的超音波測定法(QUS)
踵や脛に超音波を当て、骨密度を測定する方法です。
X線を使わないため、妊娠している方や妊娠の可能性がある方でも安心して検査を受けることができます。
お手軽に検査をすることができるため、自治体でも多く取り入れられている検査方法になります。
骨密度に注意が必要な人
続いて、骨密度に注意が必要な方について解説していきます。
閉経を迎えた女性の方
50代くらいの女性の方は、閉経とともにエストロゲンの分泌が少なくなってしまいます。
エストロゲンが減少すると、骨を壊す破骨細胞の活動が活発になってしまいます。なので、エストロゲンが少なくなるタイミングで、骨が弱くなってしまうのです。早めに検査を行い、骨量が低下していることを早く知ることができれば、早めの対処が可能となります。
若い時にダイエットを頑張っていた方
骨が形成される時期は、1歳~4歳、12歳~17歳と言われています。特に思春期の時期に骨形成がピークを迎えると言われています。
骨を作るためには十分な栄養が必要になりますので、思春期に過剰にダイエットを行っていた方は、骨が弱い可能性が考えられます。
若い人を対象に骨密度を調べた研究では、17%の人が骨密度の平均値の85%以下だったとの報告もあります。つまり、若い人での骨が弱い人がいるということです。
骨粗鬆症は、高齢者だけの問題ではなくなってきています。
運動が嫌いな方
骨を形成するためには、十分な栄養と重力の負荷量が必要です。
運動を行うと、骨に対してカルシウムなどの栄養素がつきやすくなります。
そのため、運動をしていない人の骨は、弱くなりやすい傾向にあります。
骨粗鬆症検査ができる場所
お住まいの近くの保険センターや保健所にて、検査を受けられる場合があります。
国が実施している健診では、40歳と、50歳からの5歳刻みで検診があります。
また、市町村でも骨粗鬆症の検査を行なっているところもあるので、まずは、保険センターや保健所、市役所などに問い合わせをしてみると良いでしょう。
また、医療機関でも骨粗鬆症検査を行なっているところもあるため、問い合わせてみるとよいですね。
骨密度を高めるためには
骨粗鬆症検査で骨密度が低い結果が出てしまった場合、ショックですよね。
骨密度を高めるためにはどうすれば良いのかについて、解説します。
十分な栄養を摂る
栄養摂取は、バランスの取れた食事をすることが基本です。
特にカルシウムは不足しがちなので、牛乳やチーズを食事に加えたり、小松菜やモロヘイヤなどの野菜を加えたりして、カルシウムを摂取するようにしていきましょう。
食事で補えない場合は、サプリメントの利用も検討してみましょう。
骨粗鬆症治療が開始になっている場合は、医師からカルシウム薬を処方してもらえることもあるかもしれません。医師に食事で十分な量のカルシウムを摂取することが難しい旨を、相談してみてください。
運動をする
運動をすることにより、骨を丈夫にすることができます。
骨には重力がかかる刺激を入れることが重要です。
特に高負荷な運動は必要ないのですが、30分程度の歩行から始めてみてください。
骨に重力をかけることが必要なので、水泳よりも散歩、散歩よりも錘を持ちながらの散歩の方が、骨が丈夫になる傾向があります。
まとめ
今回は、骨粗鬆症検査の正常値について解説してきました。
骨密度検査で70%を切ってしまうと、骨粗鬆症が疑わしくなります。
50代から徐々に骨は脆くなりやすくなってきますので、定期的な骨密度検査を行うようにしていき、骨密度低下の早期発見をしていきましょう。
また、骨密度低下が見つかってしまった場合には、十分な量の栄養摂取と、運動が必要になります。
生活習慣も見直しながら、丈夫な骨を維持していきましょう。
骨粗鬆症財団:どんな検査をするの?
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骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版
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